理科と社会の配色にも、各学問の対象物そのものがダイレクトに影響を与えています。
理科のイメージカラーで7割近い圧倒的数値を叩き出す「緑」は、植物の葉、森林、自然界の生命力そのものです。小学校の理科ではアサガオやヘチマの栽培、昆虫や植物の観察から授業がスタートするため、子どもたちの視界には常に植物の緑が飛び込んできます。科学実験のビーカー(無色・青)よりも、原体験としての「自然=緑」が強烈に記憶されるためです。
一方、社会で「黄色」や「茶色」が選ばれる理由は、大地、土、地球儀、古い歴史書(羊皮紙)の色に由来します。地理で学ぶ日本列島の地形や農地、歴史で触れる遺跡や土器、さらには小学校低学年の生活科・探検バッグで使われる注意喚起の黄色いバインダーなど、身の回りの社会環境と結びついた色彩が連想源になっています。
意見が最も分かれる「英語」については、外国のポップさや異文化の華やかさを想起させるオレンジやピンク、アルファベットの先進性を表す紫など、人によって抱く「海外のイメージ」が多様であるため、単一の色に収束しにくい特徴を持っています。