グレーチング選びで最も重大な事故につながるのが、「耐荷重の選定ミス」です。外見は同じような格子板に見えても、板の厚み(メインバーの高さ・厚み)が異なると、耐えられる荷重が劇的に変わります。
道路土木の世界では「T荷重(トン荷重)」と呼ばれる規格が厳格に定められています。自家用車(軽自動車や普通乗用車)の乗り入れであれば「T-2(車両総重量2トンまで)」で対応可能ですが、宅配の2トントラックや大型ゴミ収集車が日常的に切り返しを行う場所では、たちまちフレームが飴のように曲がってしまいます。
幹線道路や配送トラック・消防車が進入する可能性のあるアプローチには、総重量20トンの大型車両に対応する耐荷重T-20規格、あるいは最新のT-25規格を採用しなければなりません。特に、雨水を1箇所に集める四角い桝に取り付けるますぶた集水桝用は、全方向からタイヤが乗り入れるため曲げ応力が集中しやすく、耐荷重の余裕を持った設計が必須です。
また、既存側溝の天端(フチ)が削れて段差ができている箇所では、高さを微調整して舗装面とフラットに仕上げるかさ上げ型グレーチングが威力を発揮します。側溝そのものを打ち直す大がかりな土木工事を回避しつつ、段差による車両の底擦りや転倒事故を確実に防止できます。