渡航管理において治安と並び大きなウェイトを占めるのが衛生面だ。世界保健機関(WHO)が発する感染症のアラートや渡航勧告は、世界中を移動する旅人の健康リスクを最小限に抑えるための世界基準となっている。地域ごとの特有の感染症や季節性の流行病に関する情報は、滞在先での行動範囲を大きく左右する。
渡航先によっては、特定の予防接種証明書(イエローカードなど)の提示が入国要件として課される場合がある。また、現地での医療体制が切迫している地域では、万が一の体調不良時に十分な治療を受けられないリスクも想定しなければならない。持病のある旅行者や高齢者はもちろん、若年層であっても、渡航前に医療インフラの現状と必要な検疫要件をリサーチしておくことが肝要だ。