小柄な体躯に対して、オスのハムスターの睾丸は体重の数パーセント以上を占めるほど発達します。人間や一般的な哺乳類と比較しても極めて大きな比率を誇るため、初めて見る方が「巨大化して破裂するのでは」と心配するのは無理もありません。この特徴的な大きさには、厳しい野生下を生き抜くための進化の歴史が深く関わっています。
野生のハムスターは単独行動を基本とし、縄張りの中で巡り合う交尾のチャンスは決して多くありません。短い繁殖期の中で確実に自身の子孫を残すため、一度に大量の精子を生成・貯蔵できる巨大な精巣を持つよう適応しました。つまり、オスの金玉が大きい理由の根本は、繁殖力を極限まで高めた結果生まれた正常な進化の証です。
また、ハムスターの精巣は体腔内と陰嚢の間を自由に行き来できる特殊な構造(鼠径管が開いた状態)をしています。リラックスしているときや性的に興奮したときにお尻側へ下りてくるため、時間帯や気分によって急に膨らんだように見えるのも正常な生理反応です。