函館競馬場芝2000mの特徴を理解することは、レース展開を予測する上で欠かせません。このコースは正面スタンド前の直線入り口付近からスタートし、コースを1周強まわるレイアウトです。スタート直後から1コーナーにかけて高低差約3.5mの上り坂があり、その後は3〜4コーナーにかけて下り坂が続きます。
そして最後の直線はわずか262mと、中央競馬の主要4場と比較しても圧倒的に短い設計です。さらにコース全面に敷き詰められた洋芝は水分を含みやすく、クッション性が高い反面、踏み込みに大きなパワーを要求します。開催が進むにつれて芝の損耗が進み、時計がかかるタフなコンディションへと変化していきます。
このコース形態が、函館記念の脚質・枠順の有利不利に直結します。基本は「逃げ・先行馬」が短い直線を生かして粘り込む展開が定石ですが、前半から激しいポジション争いが勃発すると前が総崩れになり、3コーナーからロングスパートを仕掛ける「マクリ差し」が決まるケースが多発します。
枠順に関しては、開幕直後の良好な芝状態であれば内枠(1枠〜3枠)のロスない立ち回りが圧倒的有利に働きます。しかし、開催終盤でインコースの芝が荒れてボコボコになると、馬場の良い外目をスムーズに通れる中枠から外枠(4枠〜7枠)の差し馬へとバイアスが劇的にシフトします。レース当日の芝状態とトラックバイアス(内外の有利不利)の正確な把握が、勝敗の分かれ目となります。