物語のクライマックスは、崩壊寸前だった『MOST』韓国版の廃刊危機、謎に包まれていた覆面作家の正体、そしてヘジンとソンジュンの恋の着地点が見事に収束していきます。
廃刊を阻止するための最後の切り札として編集部が追っていた世界的ベストセラー作家「TEN(テン)」の正体は、普段は飄々としておどけていたキム・シニョクでした。シニョクは廃刊を免れる独占インタビュー原稿をソンジュンに託し、愛するヘジンと仲間たちの居場所を守るために自らの正体を明かして静かに編集部を去っていきます。記者会見やインタビューでチェ・シウォン自身が「シニョクの選択は自己犠牲ではなく、心から愛した人々への最高の贈り物だった」と語った通り、この男気溢れる引き際は視聴者の涙を誘いました。
一方、身代わりを演じていたハリもソンジュンに真実を告白し、ヘジンとの友情を取り戻すために実家を出て自立の道を歩み始めます。ヘジンの正体に気づいたソンジュンは、外見ではなく彼女の魂そのものを愛していたことを証明し、2人は15年越しの想いを実らせます。
そして本作最大の見どころは、最終回(第16話)におけるヘジンのビジュアルの変遷です。中盤、プロの編集者としての自覚に目覚めたヘジンは、ストレートパーマをかけメイクを施し「美女」へと変身を遂げました。しかし童話作家になるという幼い頃からの夢を叶えるために編集部を離れた彼女は、最終的に再びあの「くるくるの天然パーマとそばかす顔」に戻る選択をします。
他人の視線を気にして着飾るのではなく、自分が最も情熱を注げる仕事に向き合い、自分らしい姿でソンジュンと結ばれる結末。ソンジュンと結婚し、数年後に生まれた愛娘もヘジンと全く同じくせ毛と赤ら顔を受け継ぎ、2人で雨の横断歩道を笑顔で渡るラストカットは、ルッキズムに対する最高の回答として語り継がれています。