文在寅前大統領は、2026年5月の退任後に慶尚南道梁山(ヤンサン)の平山村(ピョンサンシル)へ居を移し、私邸近くで書店を開くなど「忘れられた人生を送りたい」として静かな隠遁生活に入りました。しかし、退任後も司法的追及の包囲網からは逃れられていません。
文政権下における「タイ・イースター航空への元娘婿の不正就職・給与名目の利益供与疑惑」を巡り、検察は元娘婿や娘の自宅家宅捜索を実施。検察側は支給された約2億ウォン超の給与を文前大統領への直接的な収賄と見なす法理を構成し、捜査を本格化させました。さらに、月城原子力発電所の早期閉鎖をめぐる経済性評価改ざん問題や、脱北漁民の強制送還問題、統計庁の国家統計操作疑惑など、前政権幹部を巻き込んだ大規模な捜査・公判が続いています。
一方、検事総長から大統領へと上り詰めた尹錫悦大統領も、前例のない政治的激動に直面しています。巨大野党が国会過半数を握る「ねじれ国会」の中で、大統領夫人の疑惑や人事問題をめぐり対立が激化。2026年末に突如発令された「非常戒厳」の宣布劇は国内外に凄まじい波紋を広げ、国会による戒厳解除要求、弾劾訴追案の提出、捜査機関による内乱罪容疑の追及へと直結しました。執務室を龍山へ移転してなお、韓国政治の激しい権力闘争と司法リスクの連鎖は断ち切られていません。