カジュアルな場面での別れが「アンニョン」や「チャルガ」で完結するのに対し、敬語を使う相手との別れ際では、日本人学習者が最もつまずきやすい「アンニョンヒカセヨ」と「アンニョンヒゲセヨ」の使い分けが発生します。
どちらも「アンニョン(安寧に・無事に)」という言葉に動詞が接続していますが、ポイントは「その場を去るのがどちらか」という移動の主体です。
1. アンニョンヒ カセヨ(안녕히 가세요)
・直訳:「安寧に(無事に)行かれてください」
・使う状況:相手が去り、自分はその場に残る場合(例:自宅に来た客を見送るとき、店舗の店員がお客さんを送り出すとき)。
2. アンニョンヒ ケセヨ(안녕히 계세요)
・直訳:「安寧に(無事に)いらっしゃってください(お留まりください)」
・使う状況:自分が去り、相手がその場に残る場合(例:相手の家やオフィスから自分が退出するとき、買い物を終えて店を出るとき)。
両者が同時にその場を立ち去る(別れ道でそれぞれ帰宅する)場合は、お互いに「アンニョンヒ カセヨ」と言い合います。「行く人へはカセヨ(行く=カダ)」「居る人へはケセヨ(居る=ケシダ)」と動詞の原義で覚えると、会話の現場でも瞬時に正しい言葉が出てくるようになります。