インターネット上のQ&AサイトやSNSでは、「韓国人は一人でご飯を食べる時もいただきますを言うのか?」という疑問が頻繁に交わされています。結論から言えば、一人で食事をする際に「チャルモッケッスムニダ」と声に出して手を合わせる韓国人はまずいません。
日本の「いただきます」は、目の前の命を犠牲にして自らの血肉とすることへの宗教的・精神的な感謝の意味合いが強いため、無人の部屋で一人で食べる時でも手を合わせる文化が定着しています。しかし、前述の通り韓国語の「잘 먹겠습니다」は、あくまで「他者(料理人・支払者・同席者)に向けたコミュニケーションの言葉」です。話し相手が存在しない空間でこの言葉を口にすることは、韓国の言語感覚からすると「誰に向かって宣言しているのか?」と奇異に映ってしまうのです。
また、一般的な食堂に入った際、料理が運ばれてきた瞬間に給仕してくれた店員に対して「チャルモッケッスムニダ!」と挨拶するのも、間違いではありませんがやや不自然です。配膳された時は「감사합니다(カムサハムニダ)」とお礼を述べ、食事を終えて席を立つ際に「잘 먹었습니다(チャルモゴッスムニダ)」と伝えるのが最も洗練された現地の振る舞いです。