物語が終わってもなお、ファンの間で議論が尽きないのが「グゥとは結局何者だったのか」という最大の未回収問題だ。体内に異空間の街を内包し、自在に顔を変え、物理法則や因果律すら軽々と無視する少女。彼女は神なのか、悪魔なのか、それとも過酷な現実を生き抜くハレの精神が生み出した防衛本能の幻影だったのか。
作中では、グゥの正体について決定的な種明かしは最後までなされない。しかし、この「あえて語り切らない」という構造そのものに物語の本質が宿っている。人は生きていく中で、理解不能な他者や不条理な出来事と必ず遭遇する。それらを全て白黒つけて解釈するのではなく、混沌のまま受け入れて共に暮らしていくこと。グゥという底知れない存在は、人生そのもののメタファーとして、永遠の謎のまま我々の心に居座り続けている。