かつては「偉大な父の陰」というフィルターを通して見られることも少なくなかった。読売ジャイアンツのエースとして球史に名を刻んだ桑田真澄を父に持ち、幼少期から野球環境に囲まれて育ったものの、彼が選んだ道はボールを握ることではなく、音楽と美を追求することだった。
偉大な父親の背中を見ながらも、決して同じ型にはまろうとしない独立心。家庭内では父から一人の人間として深いリスペクトを受け、個性を尊重され続けてきたという。周囲の偏見や無理解に晒されても自らの美学を貫き通せた原動力は、他ならぬ温かい家族の信頼関係と、自らの感性を信じる強靭なメンタリティにあったのだ。