現在のペア界を語る上で欠かせないもう一つの奇跡が、カナダのディアナ・ステラート=デュデクの存在だ。40代にして世界王者に輝いた彼女の滑りは、年齢という概念を銀盤の上から完全に消し去った。十代で一度は競技を離れながらも、長いブランクを経てペアとして復帰した彼女の執念は、フィギュアスケートの歴史を塗り替えている。
彼女がパートナーと繰り出す技は、若手選手を凌駕するほどアグレッシブだ。高さのあるスロー3回転ループや力強いリフトは、単なる筋力ではなく、緻密なバイオメカニクスと妥協なきコンディショニングに裏打ちされている。ベテランの円熟味と攻めの姿勢が融合したその演技は、ライバルたちに強烈なプレッシャーを与え続けている。