近代的な鳥類学の発展に伴い、足環による標識調査や解剖データの解析が進んだことで、彼らの主な死因の構造が明瞭になってきた。老衰による自然死以外の死因として、現代の野生下で極めて大きな割合を占めているのが人為的なアクシデントである。
特に高圧電線への衝突事故や、道路・鉄道への飛来に伴う交通障害、さらには近年世界的な威圧となっている高病原性鳥インフルエンザの集団感染リスクは、絶滅の危機を脱したかに見える群れに常につきまとう深刻な懸念だ。国指定の特別天然記念物として手厚く保護されているとはいえ、送電線網や交通網が張り巡らされた現代のランドスケープは、巨大な翼を持つ大型鳥類にとって常に危険と隣り合わせの構造となっている。