東大全共闘とは?安田講堂の真相と三島討論・リーダーの現在まで総括

東大全共闘とは?安田講堂の真相と三島討論・リーダーの現在まで総括

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激動の東大闘争を率いたリーダーたちは、運動の終息後にどのような人生を歩んだのでしょうか。その軌跡は実に多様であり、日本の知性や文化に独自の足跡を残しています。

東大全共闘の代表(議長)を務めた山本義隆氏は、当時「東大始まって以来の秀才」と称された将来を嘱望される理論物理学者でした。安田講堂攻防戦の直前に姿を消し、潜伏生活ののち1969年9月に逮捕。裁判を経て実刑判決を受けた後は大学研究室への復帰の道を断ちました。

その後、山本氏は大手予備校・駿台予備学校の物理科講師として教壇に立ち、本質的で厳密な物理教育を展開してカリスマ的人気を博しました。同時に在野の科学史家として『磁力と重力の発見』をはじめとする名著を次々と発表し、大佛次郎賞や毎日出版文化賞を受賞するなど、学術界で金字塔を打ち立てました。近年も一貫して体制に媚びず、福島第一原発事故やリニア新幹線をめぐる科学技術の在り方を厳しく批判し続けています。

一方、三島由紀夫と対峙した芥正彦氏は、劇団を主宰して前衛演劇の世界で独自の表現活動を継続しました。また、一般の参加学生の多くはその後、官僚、大学教授、法曹、マスコミ、大手企業などへと進み、皮肉にも高度経済成長期からバブル期の日本中枢を支える担い手となっていきました。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。