人がなぜ不可解な心霊現象や怪異を描いた作品に惹かれ続けるのか。その答えは、「実話」という圧倒的な説得力にある。架空のモンスターが登場する映画とは異なり、自分の住む部屋、通い慣れた通学路、あるいは旅先のホテルで実際に起きたとされるエピソードは、視聴者の日常のリアリティとダイレクトにリンクする。
恐怖を感じる瞬間、人間の脳内ではアドレナリンやドパミンが分泌され、強い刺激の後に安全を確認することで安息感を得るという心理機構が働く。安全な自室にいながらにして極限の戦慄を味わう体験。それこそが、時代を超えて人々がこの怪談の世界に魅了され続ける根源的な理由なのだ。