事件後、山上被告の供述とTwitter上の告白がメディアで大々的に報じられると、日本社会の世論は未曾有の分断と葛藤に直面しました。SNSやネット掲示板、ポータルサイトのコメント欄では、極めて複雑な反応が渦巻きました。
1. 「宗教2世問題」への共感と同情論の噴出
Twitter上に残された凄惨な家庭環境、親の信仰によって進路や財産を奪われた「宗教2世」の過酷な実態に対し、ネット上では同世代や同様の境遇にある当事者層を中心に強い共感の声が上がりました。大阪拘置所に収容された山上被告宛てには、全国から100万円を超える現金や衣服、大量の書籍などの差し入れが届き、減刑を求める署名活動には1万人以上の賛同が集まる異例の事態となりました。
2. 民主主義の根幹を揺るがす「暴力行使・テロリズム」への強い断罪
一方で、いかなる過酷な生い立ちや情状酌量の余地があろうとも、言論ではなく白昼堂々の銃撃テロによって人の命を奪った行為は絶対悪であるという批判が強く存在します。「テロによって社会問題が動くという最悪の前例を作った」「暴力による現状変更を肯定してはならない」という法治国家としての原則論は、法曹界や論説員の間で一貫して主張されています。
事件現場となった近鉄大和西大寺駅北口の慰霊碑設置を巡る議論や、ネット空間での「山上ガールズ」「山上烈士」といった一部の過激な英雄視に対する強い嫌悪感など、ネットの反応は現在に至るまで激しい対立軸を形成し続けています。