日本の夏の天候を左右する最大の要因が、太平洋熱帯域の海洋変動です。とりわけエルニーニョ現象の影響や、その対極にあるラニーニャ現象の気温への作用は、季節予報の精度を決定づけます。
一般的に、エルニーニョ現象が発生すると西太平洋熱帯域の海水温が低下し、積乱雲の発生が不活発になります。その結果、日本付近への太平洋高気圧の勢力が弱まり、日本には冷夏がもたらされやすいとされています。1993年の大冷夏などがその典型例です。
一方、ラニーニャ現象が発生、あるいはその傾向が残る場合、太平洋高気圧は北西方向へ強く張り出し、日本列島は猛烈な猛暑に見舞われやすくなります。2026年の状況は、エルニーニョ終息後のニュートラル(平常)状態からラニーニャへの移行過程にあたり、大気循環が非常に不安定になりやすい状態です。この大気の揺らぎが、予報期間中に「極端な猛暑」と「急激な気温低下」を交互にもたらすトリガーになり得ます。