ポックルの死がここまで読者の胸を締め付けた大きな理由は、同じくハンター試験の同期であったポンズとの関係性と、彼女を救えなかった無力感にあります。
第287期ハンター試験で知り合った二人は、その後行動を共にするようになり、幻獣ハンターを目指すポックルの調査にポンズが協力する形で親交を深めていました。ファンや読者の間でも「公式のカップル・相棒」として認知されており、作中でも二人の間には強い信頼と淡い愛情が描かれていました。
情報統制された自治区NGL(ネオ・グリーン・ライフ)で発生した異常事態を調査すべく、二人はチームを組んで潜入。しかし、キメラ=アントの規格外の武力によって仲間は次々と虐殺されます。ポックルはポンズを逃がすために自ら囮となり、毒矢を使って抵抗を試みるも麻痺毒の効かない蟻に追い詰められ拘束されてしまいました。
逃げ延びようとしたポンズもまた、キメラ=アントの兵隊に背後から銃撃されて無惨に命を落とし、貪り食われるという非業の最期を遂げています。互いを想い合いながらも二人揃って捕食されるという理不尽な結末は、読者にとって極めて重い傷痕を残すこととなりました。