大友の出現は、日本のクリエイターたちに正真正銘の地殻変動を起こした。『YAWARA!』や『20世紀少年』で知られる浦沢直樹をはじめ、同時代および次世代の漫画家たちは大友の洗礼を受け、自らの描写スタイルの再構築を迫られた。
人物の頭身や骨格のリアリティ、記号化されない表情の機微、そして緻密な背景と人物の融合。浦沢直樹をはじめとする多くの作家が、大友の提示した「写実的でありながら漫画的カタルシスを失わない描き方」を継承し、独自の表現へと進化させていった。
また、日本最高峰のアニメーションスタジオであるマッドハウスに集うトップアニメーターたちにとっても、大友のレイアウトや原画は究極のバイブルとなった。国内外の漫画業界およびアニメーション産業全体が、彼の画力を一つの指標として技術の底上げを果たしたのである。