おいしい生姜焼きは、フライパンを火にかける前に8割が決まる。あさイチの解説で特に強調されたのが、徹底した下処理のプロセスだ。
赤身と脂身の間を狙う「筋切り」
豚ロースや肩ロースの端にある脂身と赤身の境目には、硬い筋繊維が通っている。そのまま熱を加えると、筋が縮んで肉全体が丸まり、焼きムラの原因になる。包丁の先を使って、数ミリ間隔でトントンと筋を切る。このひと手間だけで、フライパンの中で肉が平らな状態を保ち、均一に熱が通るようになる。
薄力粉という名のプロテクター
筋切りを終えた肉に塩コショウを軽く振った後、絶対に欠かせないのが「小麦粉(または片栗粉)を薄くまぶす」工程だ。茶こしなどを使い、肉の両面にうっすらと粉をまとわせる。多すぎるとべたつく。手に残った余分な粉はハタハタとしっかり払い落とすのがコツだ。
この粉の膜が、フライパンの熱から肉を守るバリアとなり、タレをトロリとからめる接着剤の役割を果たす。冷めても肉が硬くなりにくいのは、この小麦粉の保水効果に他ならない。