「目が痛くて開けられない。でも、眼科の検査では『視力1.0』と診断されるんです」。都内在住の元システムエンジニア、佐藤さん(仮名・34歳)は絞り出すような声で語る。彼の眼球には器質的な異常は見つからない。しかし、一度光を浴びると、まるで目に針を突き刺されたような激痛が走り、まぶたが固く閉じてしまう。
これがこの病気の実態だ。視力検査の数値は正常。だからこそ、周囲からは「見えているはずだ」と誤解される。だが、実質的な視覚情報はゼロに等しい。日常生活は全盲の患者と変わらないにもかかわらず、その苦痛は社会的に認知されにくい。