インフルエンザに感染した際、多くの社会人が「法律で出勤停止期間が決まっているはずだ」と誤解しています。しかし、労働安全衛生法や労働基準法などの労働法規規程には、インフルエンザに感染した労働者を一律に出勤停止とする明文規定は存在しません。
学校で厳格な出席停止措置が取られるのは「学校保健安全法」という法律に基づいているためです。一方、一般企業にはこの法律が適用されないため、法的には「本人が無理を押して出勤しようとすれば法違反には問われない」という構造的な盲点が存在します。
ただし、労働契約法第5条には企業側の「安全配慮義務」が定められており、感染した社員を放置して職場内にウイルスを蔓延させることは許されません。そのため、ほぼすべての企業がインフルエンザの就業規則や出勤基準を独自に設け、学校保健安全法の基準を準用する形で休業を指示しています。まずは自身の勤め先の就業規則で「感染症罹患時の就業制限」がどう明記されているかを確認することが初動の第一歩です。