事件の発端は、被害者女性と加害者の男(当時40歳)の交際関係の破綻でした。別れ話をきっかけに男からの執拗な嫌がらせが激化し、被害者は身の危険を感じて結婚を機に転居。姓を変え、東京都内から神奈川県逗子市へと居を移しました。さらに、行政には住民基本台帳の閲覧制限(支援措置)を申請し、加害者に新居を知られないよう何重もの防壁を築いていました。
しかし、男の執着は収まりませんでした。男はインターネットの掲示板やSNS、探偵業者を駆使して被害者の行方を執念深く追跡し続けます。2011年9月には脅迫容疑で一度逮捕されたものの、出所後に嫌がらせは再燃。2012年春以降には、1日に数百通、短期間で合計1,000通を超える脅迫メールが送りつけられる事態へと発展しました。
そして2012年11月6日、男は特定した逗子市内の被害者宅に刃物を持って侵入し、被害者女性を刺殺。直後に自身も現場で首を吊って自殺を図り、死亡が確認されました。被害者が警察へ相談し、自治体にも支援を要請していた最中に起きた最悪の結末は、社会に激震を与えました。