万博の経済的価値は、博覧会協会の単体収支シートだけで測ることはできません。シンクタンクやアジア太平洋研究所(APIR)などの試算によると、万博開催に伴う全国への経済波及効果は約2兆7,000億円から3兆円規模に達すると推計されています。
関西圏を中心とするホテル・宿泊業の稼働率上昇、鉄道・航空各社の旅客増、外食産業や地域観光地へのインバウンド送客など、広範囲な産業に波及する直接・間接効果は無視できません。木造建築として世界最大級の威容を誇る「大屋根リング」や最先端の次世代モビリティ(空飛ぶクルマ)、iPS細胞技術を活用したヘルスケア展示は、将来の新規産業創出の起爆剤としても評価されています。
一方で、ネット上の反応や世論調査では意見が二極化しました。SNS上では「建設費の税金投入額が大きすぎる」「身近な生活改善に予算を回すべきだ」という厳しい指摘が根強く存在する一方、現地を訪れた来場者からは「圧倒的な建築美と未来技術の体験価値は高い」「関西経済の再浮上につながる」といった肯定的な評価も多く寄せられ、巨大国家プロジェクト特有の評価の多面性が浮き彫りとなっています。