大阪市平野区の住宅街に突如として現れる長屋門をくぐると、そこには400年以上の歴史を湛える別世界が広がっています。がんこ平野郷屋敷の舞台となっているのは、江戸時代初期(寛永年間)に建てられたとされる豪農・辻家の屋敷構えです。主屋をはじめとする建造物群は国の登録有形文化財に指定されており、平野郷が誇る歴史的建造物の代表格として大切に守り継がれてきました。
敷地内に足を踏み入れると、まず目を奪われるのが手入れの行き届いた広大な日本庭園です。春にはしだれ桜や新緑、夏には深い緑と水辺の涼、秋には鮮やかな紅葉、冬には雪化粧と、四季折々の風情を五感で楽しむことができます。食事の前後には自由に庭園見学(散策)を楽しむことができ、蔵や茶室、歴史を物語る石燈籠などを間近で鑑賞できる点も、一般的な料亭やレストランにはない大きな魅力です。
平野郷の豪商・豪農文化を今に伝える重厚な梁や柱、手吹きガラス越しに揺れる木々の陰影は、訪れる人々をタイムスリップしたかのような感覚へと誘います。文化財の中で本格的な和食を味わうという贅沢な体験が、ここ平野郷屋敷では日常の延長として手の届く価格で提供されています。