漫画関係者や研究者が口を揃えて「永井豪は真の天才である」と評価する最大の理由は、「誰も見たことがない概念をゼロから生み出し、それを大衆エンターテインメントとして成立させる構想力」にあります。神話、終末論、バイオレンス、エロティシズム、機械文明への警鐘といった重厚なテーマを、一度見たら忘れられない強烈なビジュアルと躍動感あふれる筆致で描き切る手腕は唯一無二です。
海外における評価も圧倒的です。特にヨーロッパ圏での知名度は群を抜いており、フランス政府からは2019年に芸術文化勲章「シュヴァリエ」が授与されました。また、イタリアやスペインでは『UFOロボ グレンダイザー』や『マジンガーZ』が放映当時、最高視聴率70%〜80%を超える驚異的な数値を叩き出し、社会現象となりました。近年でも中東サウジアラビアに世界最大のグレンダイザー巨大人形が建造されるなど、その人気は国境と世代を完全に超越しています。
これら世界規模のIP展開と、ダイナミックプロによる権利ビジネスの成功により、永井豪が生み出した経済的価値と資産規模は漫画界でもトップクラスと評されています。長年にわたる著作権収入や国内外のライセンス料収入は極めて強固であり、作家自らが経営基盤を握ることで、商業的な制約に縛られずに自由な創作を貫く環境を作り上げました。