インターネット上で信じられている美容俗説の中には、現場の皮膚科学的視点から見ると逆効果なものが散見されます。
「肌トラブルは明るいハイライト効果で飛ばす」という言説は、浅いシワには有効ですが、凹凸のあるシミや盛り上がったニキビ跡には全く通用しません。膨張色である明るい色を凸部分に塗ると、光を集めてかえって突起を際立たせてしまいます。暗い影には明るい色、盛り上がった赤みやシミには肌と同等かやや暗い色を配するのが光学的な真理です。
また、「カバー力の高いコンシーラーを全顔に薄く伸ばせばファンデーションは不要」という時短テクニックも注意が必要です。コンシーラーは局所密着を目的に油分や顔料が高密度に処方されているため、顔全体に広げると皮膜感が強くなり、表情筋の動きに耐えきれずに広範囲の地割れを引き起こします。ファンデーションとコンシーラーの役割分担を崩さないことが、結果として素肌感を残す最短ルートです。