かつて路地裏や老朽化したビルの屋上でひっそりと佇んでいたコイン式の打撃ゲージ。それが今、都市型エンターテインメントの主役へと躍り出た。新宿、渋谷、梅田といった大都市のターミナル駅至近に相次いで誕生した新店舗に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、まるでクラブラウンジのような洗練されたライティングと重低音のサウンドだ。
「以前は少し薄暗くて、野球経験がないと入りづらい雰囲気がありましたよね。でも今は完全にカフェやバー感覚。週末の夜に友達と遊ぶ最高の選択肢です」と語るのは、都内のIT企業に勤める30代の女性客だ。店内には本格的なエスプレッソマシンやクラフトビールを揃えるバーカウンターが置かれ、打撃ブースの順番を待つ時間すらも贅沢なリラックスタイムへと変わる。かつてのアナログな空間は、今や都市で暮らす人々が集う洗練されたサードプレイスへと完全に昇華した。