復讐劇の面白さは、敵役の凶悪さとスケール感に比例する。その意味で、上流階級の仮面を被った怪物一家・早乙女家の配役は完璧だった。なかでも大黒柱である早乙女麗恵役の筒井真理子は、まさに怪演の真骨頂。上品な物腰の裏に潜む冷酷さ、特権意識にまみれた歪んだ倫理観を、圧倒的な威圧感で演じきった。
さらに、長男・倫太郎役を務めた長妻怜央の危うさ、父・秋生役の平山祐介が見せた権力者の傲慢さ。彼らが見事なまでに憎まれ役を全うしたからこそ、新堂家が仕掛けるトラップが決まった瞬間のカタルシスが何倍にも膨れ上がったのである。