作家・佐藤大輔氏によって1998年から刊行された小説『皇国の守護者』は、東洋の島国「皇国」が強大な軍事国家「帝国」の侵略を受けるという過酷な世界観を描いた架空戦記です。剣と火器が混在し、巨大な導術やテレパシーを持つ「天遣(てんけん)」、巨大肉食獣「導獣(サーベルタイガー)」が実戦配備された特異な戦場を、徹底したリアリズムで描き出しました。
本作を一躍メジャーへと押し上げたのが、2004年から集英社の『ウルトラジャンプ』で連載を開始した伊藤悠氏による漫画版です。主人公である新城直衛(しんじょう なおえ)の持つ冷徹なプラグマティズムと内面に潜む狂気、泥臭い戦場の空気を圧倒的な画力で表現し、第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞や第39回星雲賞コミック部門を受賞するなど、メディアと読者の双方から極めて高い評判を獲得しました。