現役復帰を決意した彼女が最初に見ずえたのは、自身の状態を見極めつつ段階的に実戦感覚を取り戻す綿密なロードマップだった。国際スケート連盟(ISU)が主催するチャレンジャーシリーズやグランプリシリーズへの参戦をはじめ、全米フィギュアスケート協会が管轄する国内選手権までの過密なスケジュールが組まれている。ブランクを感じさせないキレのある動きを取り戻すため、コーチ陣とともに丹念な調整が続けられてきた。
注目される最新のプログラム演目では、従来の圧倒的なジャンプ技術に加え、表現面での著しい成熟が際立っている。ショートプログラムでは現代的なリズムに乗せた軽快なステップで観客を魅了し、フリースケーティングではドラマチックなクラシック表現に挑戦。氷上での一挙手一投足に大人としての深みが加わり、かつて技術面だけで評価されがちだったスタイルからの脱皮を強く印象づけている。