広島大学で問題視されたハラスメント事案の多くは、教員と学生・院生という「圧倒的な上下関係」の中で生じていました。研究室や出張先、懇親会といった密室性の高い空間において、指導教員が立場を利用して私的な関係を迫る、執拗に体を触る、あるいはプライベートな領域に過度に介入するといった行為が確認されています。
さらに深刻だったのは、セクシャルハラスメント単体にとどまらず、指導拒否や学位認定を盾に取るアカデミックハラスメント(アカハラ)が複合していた点です。被害者が意に沿わない態度を示した場合に研究指導を放棄したり、推薦状の作成を拒んだりする威圧的な言動が見られ、学生側が長期間にわたって声を上げられない状況に追い込まれていた実態が調査によって明らかになりました。
被害学生が意を決して学内の相談窓口や外部機関へ告発を行ったことで内部調査が開始され、一連の不正行為が白日の下にさらされることとなりました。