かつて日本創成会議の増田寛也氏らが提示した「消滅可能性都市」の公表は、日本中に大きな衝撃を与えた。あの警告から12年が経過した現在、地方創生に向けた取り組みは新たなフェーズに入っている。かつてのような大規模な箱物行政や過度な企業誘致合戦から脱却し、各自治体は自らの強みを再定義し始めた。
鳥取県や島根県、高知県などで進む新しい地方創生は、関係人口の創出やリモートワーク環境の全県的整備といった、ソフト面のインフラ強化に軸足を移している。都市部の若者が二拠点生活の場として人口最少県を選ぶケースも増えており、単なる定住人口の奪い合いから、持続可能な地域経済圏の構築へと試みはシフトしている。