現代の高校野球観戦スタイルを大きく変えたのが、バーチャル高校野球の存在だ。朝日新聞社と朝日放送グループが提供するこのプラットフォームにより、球場に足を運べないファンもスマホやPCからリアルタイムで全試合のライブ配信やハイライト動画を楽しめるようになった。しかし、画面越しに見る映像と、現場で直接肌で感じるスポーツジャーナリズムの視線には、また異なる魅力が存在する。
球場のベンチ脇から伝わる選手たちの生々しい掛け声、監督の絞り出すような指示、そして涙を拭うマネージャーの表情。ジャーナリストとして現場に立ち続ける意義は、そうしたスコアボードには残らない肉声や感情の機微を拾い上げることにある。デジタル配信の利便性と現場取材の生々しさが合わさることで、ファンはより深みのあるストーリーとして大会を追体験できるのだ。