移転が本格化する前に、絶対に焼き付けておくべき風景がある。城の天守閣とキリンやゾウを一枚のフレームに収められる撮影ポイントだ。園内北側のフライングケージ付近から見上げるアングルは、白漆喰の優美な城壁と野生動物が交錯する唯一無二の借景を生み出す。
さらに見逃せないのが、週末に突発的に開催される飼育員による「バックヤード解説ツアー」や、歴史ある遊具施設とのコラボイベントだ。レトロなモノレールから見下ろす城下町のパノラマは、観光・テーマパーク産業がどれほどデジタル化しても再現できない、アナログならではの温かみに満ちている。これら歴史的景観と共存するイベント群は、完全移転が完了すれば永遠に見られなくなる貴重なアーカイブとなる。