近年の水害は、かつての想定を遥かに凌ぐ規模とスピードで発生している。特に雨雲が停滞し短時間で未曾有の降水量を記録する線状降水帯は、河川の氾濫や都市の冠水被害を常態化させつつある。こうした危機に際し、地域を守る最後の砦として脚光を浴びているのが九州の産業機械製造業だ。
重厚長大なインフラ機器を製造・保守し続けるものづくり企業は、単に頑丈なハードウェアを作るだけでは生き残れない。刻々と迫る濁流をいかに効率よく排出し、機器の故障や停止を防ぐかという課題に対して、現場で培われた職人技と高度な流体解析技術の融合が求められている。