朝鮮半島有事のシナリオにおいて、中枢打撃作戦の主翼を担うのは大韓民国陸軍特殊戦司令部だ。その傘下に置かれた通称「特殊任務旅団」は、平時から標的の動線、地下施設の構造、護衛部隊の配置を徹底的に洗い出している。彼らの目的は明快だ。有事の際、金正恩総書記をはじめとする北朝鮮指導部を迅速に無力化し、核・ミサイルの発射命令ルートを物理的に寸断することにある。
だが、韓国軍単独でこの任務を完遂することは構造上あり得ない。ここで鍵を握るのが、米軍屈指の機密部隊を束ねるアメリカ統合特殊作戦コマンド(JSOC)との高度な連携だ。最新の防衛シミュレーションでは、まずサイバー戦部隊が相手国の防空レーダー網と通信インフラを一時的にダウンさせ、その数十秒の「空白」を縫って低空飛行の特殊作戦機が敵領空深部へと侵入する手順が組み込まれている。
標的が無防備な地上に姿を現す瞬間を狙うのか、あるいは強固な地下バンカーごと吹き飛ばすのか。作戦の成否は、秒単位で変化する戦術判断と、極限のステルス性に委ねられている。