暴力団が餅つきやハロウィンなどの年中行事を通じて演出してきた「地域社会との共生」という欺瞞は、全国で整備された暴力団排除条例の厳格な運用によって完全に粉砕された。かつては近隣住民や子どもたちに餅や菓子を配ることで、地域に溶け込み、警察の追及をかわすソフトターゲット戦略をとっていた時代もあった。
しかし、現代の社会問題・事件報道がその実態を暴き続けるなかで、司法と行政は一切の妥協を排した。暴力団からの利益供与を受けること自体が条例違反や社会的制裁の対象となる現在、組側から差し出される餅を受け取る住民はいない。威嚇と懐柔を使い分けてきた古典的な統制手法は通用しなくなり、地域社会からの完全な孤立が恒例行事の息の根を止めた。