本殿の東側に鎮座する末社「美御前社(うつくしごぜんしゃ)」は、美と芸能の神徳を授けるスポットとして絶大な人気を集めています。お祀りされているのは、素戔嗚尊が持っていた十拳剣(とつかのつるぎ)から生まれたとされる宗像三女神(多岐理比売命・多岐津比売命・市杵島比売命)です。なかでも市杵島比売命は七福神の弁財天とも同一視され、類まれな美しさを持つ女神として知られています。
社殿の前に湧き出る御神水「美容水」は、肌に2〜3滴つけるだけで肌だけでなく心まで美しく磨かれると評判です。祇園の舞妓や芸妓はもちろん、美容業界関係者や自分磨きに励む参拝者がひっきりなしに訪れます。飲む水ではなく「肌につける御神水」という珍しい作法も、多くの人々を引きつける理由の一つです。
境内中央に位置する国宝の本殿も見逃せません。本殿と拝殿を一つの巨大な屋根で覆う独自の建築様式「祇園造(ぎおんづくり)」は、他では見られない荘厳な佇まいを誇ります。中央の舞殿に奉納された無数の提灯が連なる景観と合わせ、境内の随所に息づく雅な造形美を堪能できます。