JRA公式馬場情報が金曜午前と土日早朝に発表する「含水率」と「クッション値」。これらは天候の変化が競走馬の蹄にどのような抵抗を与えるかを測る最高の手がかりです。2026年秋から導入されたクッション値は、数値が低くなるほど柔らかく(沈み込みやすく)、高くなるほど硬く反発力がある状態を示します。
雨が降り始めた際、芝とダートでは物理的な挙動が真逆になる点に注意してください。芝コースは雨水を吸収することでクッション値が8.0未満へと急降下し、パワーを要するタフな馬場へと変貌します。一方でダートコースは、砂粒の隙間に水分が入ることで砂が締まり、路面が固くなって高速化が進みます。
芝コースにおける含水率の推移を見る際、4コーナー地点とゴール前地点の数値差にも着目してください。スタンド側の日照や風通しにより、4コーナー奥の乾きが遅れる現象が発生します。この局所的な保水が、コーナーワークでの踏ん張りに致命的な影響を与えるのです。