清水坂の本店に足を運ぶと、まず感じるのは店先一帯に漂う清々しい山椒の芳香です。観光客が行き交う喧騒の中でも、店内に足を踏み入れた瞬間に広がるスパイスの香気は、数百年の歴史の重みを直感させます。
長年愛用している料理人や一般消費者の証言からは、極めて具体的な利用実態が浮かび上がってきます。
「一般的な市販の七味は唐辛子の赤色が目立ちますが、七味家の七味は山椒や紫蘇、青海苔が入っているため緑がかった独特の褐色をしています。昆布や鰹の合わせ出汁にひと振りした瞬間、湯気とともに立ち上る香りの華やかさは他社製品では代えがききません」(京都市内割烹店主の証言)
「辛いものが苦手な家族でも、ここの七味だけは好んで使います。舌がピリピリするのではなく、鼻腔に抜ける爽やかさがあるので、お豆腐や温かいうどんの味が格段に上品になります」(40代・家庭料理研究家)
ネット上の生の声を見ても、出汁文化圏の関西出身者や、和食の上品な香りを重視する層からの支持率は極めて強固です。一方で、辛さを強化したいユーザー向けには同店から「一味唐辛子」や「山椒粉」が単体で販売されており、用途に応じて使い分けるのが通の嗜みとされています。