近年の寺町商店街で最も顕著な変化は、若年層や外国人コレクターを引き寄せるショップ構造の変容だ。かつて骨董品や書画を扱う店が主役だった通りには、今やアジアや欧米でも評価の高いヴィンテージアパレル店や、限定スニーカーを扱うプレミアムセレクトショップが次々と出店している。
しかし、単なる若者街への転換ではない。老舗の額縁店や創業数百年の文房具店「鳩居堂」などが確固たる存在感を保ち続けている点が重要だ。伝統文化の文脈を守る老舗と、ストリートカルチャーの最前線を走るニューフェイス。互いが互いの客層を拒絶することなく共存する絶妙な均衡が、今のアーケードに唯一無二の奥行きを与えている。