長年愛されてきた静岡の老舗「丸玉園」が、これまでにないスピードで新たなファン層を広げている。現地へ足を運んで強く感じるのは、伝統への敬意を保ちながらも、決して過去の栄光に甘んじない攻めの姿勢だ。いまや静岡茶の楽しみ方は、朝の食卓だけにとどまらない。
朝摘みのフレッシュな風味をそのまま閉じ込めたボトリングティーの開発や、茶葉のペアリング体験など、現代の多様なライフスタイルに合わせた提案が次々と形になっている。昔ながらの常連客が茶葉を買い求めるカウンターの隣で、若い世代や観光客が目を輝かせながら新感覚のお茶を味わう光景。世代の境界線を軽やかに飛び越えるこの求心力こそ、最新のトレンドを牽引する最大の原動力となっている。