この緻密な現場感覚は、国家の政策形成の場にも直接的なインパクトを与えている。経済安全保障政策を強力に推進してきた高市早苗をはじめとする政策決定者層や、インテリジェンスの司令塔である国家安全保障局(NSS)関係者の間でも、平井氏の知見は重要な参照軸として扱われてきた。
特に、セキュリティ・クリアランス(適格性評価)制度の法制化や重要インフラの調達規制を巡る議論において、民間現場のリアルな実態を反映させた提言は欠かせない要素となった。どれほど強固な法制度を整えても、企業の現場で抜け穴が生じれば意味をなさない。
国家安全保障局(NSS)が担う経済班の機能強化においても、産官の垣根を越えた脅威情報の共有が急務とされている。官僚組織の縦割りを打破し、民間企業の防諜意識を底上げするための橋渡し役として、平井氏の果たす役割は極めて大きい。