代表的な経口補水液である「オーエスワン(OS-1)」などを規定量を超えて過剰摂取した場合、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか。体にあらわれる主な警告サインは次の3点です。
① 浸透圧性の下痢と激しい腹痛
経口補水液を短時間に大量摂取すると、腸管内の電解質濃度が急激に跳ね上がります。すると、浸透圧の原理によって腸壁から腸管内へ水分が引き出され、「浸透圧性下痢」や差し込むような腹痛を引き起こします。脱水を防ぐために飲んだはずが、下痢によってさらに水分を失うという本末転倒の事態に陥りかねません。
② 高血圧の急激な悪化と全身のむくみ
500mlのペットボトル1本あたり、約1.46g相当の食塩が含まれています。1日に何本も飲むと、あっという間に1日の推奨食塩摂取量(成人男性7.5g未満、女性6.5g未満)の大半に達してしまいます。過剰な塩分は血液中の水分量を増やし、血管に強い圧力をかけて高血圧を悪化させ、手足や顔のむくみを招きます。
③ 命に関わる高カリウム血症のリスク
最も警戒すべき副作用が高カリウム血症です。血液中のカリウム濃度が異常に高くなると、手足のしびれ、筋力の低下、嘔気などの症状が現れ、最悪の場合は重篤な不整脈や心停止を引き起こすリスクがあります。特に腎機能が低下している高齢者はカリウムを尿中にうまく排出できないため、少量でも重症化しやすく厳重な警戒が求められます。