こうした状況に、韓国の若い世代の研究者からは冷ややかな声も上がっている。ノーベル賞受賞という「国家のメンツ」ばかりを気にする政府やメディアの姿勢に対する反発だ。若手にとっては、ノーベル賞の有無よりも、研究環境の改善や雇用の安定こそが死活問題だからである。
「国威発揚のためにノーベル賞を欲しがるのは前世紀の遺物だ」と、大田(テジョン)の政府系研究所に勤務する30代の研究者は指摘する。彼らは日本の受賞を素直に称賛しつつも、自国が目指すべきは「賞の獲得」そのものではなく、研究者が自由に失敗できる環境づくりであると主張している。