大手テレビ局や新聞メディアが政権への配慮から核心的な追及をためらう中、市民の眼を開かせたのは映画メディアの力だった。政治の裏側を鋭く描いた映画『妖怪の孫』は、昭和の妖怪と呼ばれた岸信介から連なる血脈と、日本政治・行政の深層に根付いた権力構造の歪みを白日のもとに晒し、大きな議論を呼んだ。
スクリーンの上で描かれた密室政治の姿は、現在の裏金問題や派閥解散の茶番組劇とも寸分たがわず合致する。日本政治・行政が抱える構造的な欠陥を凝視する視点は、単なるエンタテインメントの枠を超えた社会批評として評価され、主権者たる国民に「政治をどう立て直すか」という重い問いを突きつけている。