読者の間で最も議論を呼んだのが、京極が伏見組を破門された決定的な理由です。作中で描かれた経緯を紐解くと、単一の失敗ではなく、複数の致命的な要因が重なり合っていたことが分かります。
第一の理由は、組織の統制を乱す過度な暴走と警察の本格介入です。京極は自らのメンツや目先の怒りに任せて暴力沙汰を頻発させ、伏見組全体に警察(マル暴)のガサ入れや監視の目を引き寄せてしまいました。暴力団排除条例が厳格化した現代において、組織を危険に晒す幹部は組トップにとって最大の不利益となります。
第二の理由は、上層部との対立とシノギの破綻です。昔ながらの恐喝や力技に頼る京極のやり方は頭打ちとなり、組への上納金や経済的貢献度が低下していました。そこへ組内での権力闘争が絡み、ついに伏見組幹部から公式に「破門状」が回覧される事態へと発展しました。裏社会の看板を剥奪されたことは、京極にとって事実上の死刑宣告に等しい打撃でした。