1967年2月に両A面シングルとしてリリースされた際、対をなしたのは「ペニー・レイン」だった。無邪気で鮮やかなリヴァプールの日常風景を描いた作品と、深遠で内省的な精神世界を深掘りしたサウンド。対極の個性がぶつかり合ったこの1枚は、当時の音楽産業に計り知れない衝撃を与えた。
二人のソングライターによる強烈なライバル関係と相互作用がなければ、この作品が持つ多層的な魅力は生まれ得なかった。商業的なポップソングの枠組みを自ら打ち壊し、表現の自由を追求した姿勢こそが、後のロックシーン全般におけるアルバム主導時代への扉を開く鍵となったのだ。