技術の進化に追いついていないのが、法制度の整備だ。海の上に浮かぶ構造物は、船舶として扱うべきか、それとも建築物として規制すべきか。長年議論が空転してきた分野である。
しかし、2026年末に施行された改正海洋マリンゾーン法により、沿岸域における浮体利用の特区指定制度が創設された。これにより、自治体の判断で柔軟な安全基準と占用許可が出せるようになり、民間企業の参入ハードルが大きく下がった。海上保安庁とのリアルタイム位置情報共有システムや、緊急時の自動避難プログラムの搭載が義務付けられるなど、デジタル技術を前提とした新しい安全網が構築されている。